eラーニングにアニメ動画を使う効果とは
ディレクターとして数々の企業のeラーニングのコンテンツ制作に携わってきましたが、効果に懐疑的な意見を聞くこともあります。
「アニメは遊んでいるように見える」「若い人にはいいけど、ベテラン社員には向かないのでは?」とか話に出るよね。
eラーニングにおけるアニメ動画には以下のようなメリットが考えられます。
- キャラクターでeラーニング自体のハードルを下げる
- ストーリーがあるので自分ごと化しやすい
- エピソード記憶として学習内容を定着させやすい
- 概念的なルールや全体像を伝えやすい
順番にご説明します。
キャラクターでeラーニング自体のハードルを下げる
そもそもeラーニングは本来の仕事のすきま時間で行うことが多く、社員のモチベーションも高くありません。そのような状況で、文字だらけの資料や講師が延々としゃべり続ける動画を見せられても眠くなるだけです。
本当に実力のあるイラストレーターが作成したキャラクターは、人を惹きつける魅力があります。eラーニングにキャラクターアニメを導入された企業さまの中で、キャラクター自体が人気となれば、次回以降のeラーニングで「またあのキャラクターが教えてくれるんだったら見てみようか」と最初のハードルを下げることができるのです。
僕もよく「一度見たら忘れられない」って言われるな。
ストーリーがあるので自分ごと化しやすい
スライド資料や講義動画との大きな違いとして、アニメ動画教材にはストーリーがあるため、受講者が想像力を働かせやすくなる、という点があります。特に情報セキュリティやコンプライアンス分野では、「自分には関係ない」と思っている社員にこそ覚えてもらわなければならないケースが多く、実際に起こった事例をストーリーとしてアニメで見せることで「自分も似たようなケースあるかも」と自分ごと化してもらうことができます。
エピソード記憶として学習内容を定着させやすい
青熊舎では、ただアニメ化するだけではなく、インパクトあるキャラクターとメリハリのあるストーリー展開でアニメ教材を作成します。自分には関係ないと思いながら、文字資料でルールを覚えることは、ただの丸暗記となり効率が良くありません。一方で感情に訴えかけるアニメ教材は、ストーリーで想像力を働かせて、「自分も実際に同じようなことをするかもしれない」という自分ごと化することにより、「エピソード記憶」と呼ばれる「個人が経験した出来事に関する記憶」として定着しやすくなります。
「面白かった!」「自分も関係するかと思ってドキドキした」といった感情に働きかけるアニメ教材は個人的な体験となるから、「エピソード記憶」として定着させやすいんだね。
概念的なルールや全体像を伝えやすい
企業の倫理方針や行動規範など、概念的なルールを文字で説明してもなかなか伝わりません。社員の身近な具体例を交えて、ストーリーアニメ化することで、納得感のある学習が可能となります。
また、大規模な仕様変更などがあった場合、いきなり詳細なマニュアルだけ渡されても、頭に入ってきません。そのような場合、入口として、おおざっぱにどのような変更があったのかを短い動画で伝えることで、全体を把握した上で自分はどの部分から学習を進めればよいのか、判断することができるでしょう。
「木を見て森を見ず」にならないように、「森を見てから、木を見る」という考え方です。
まとめ
eラーニングにおけるアニメ動画の活用には他にもさまざまなメリットがあります。場合によっては、実写の方が伝わりやすいケースや、アニメ+実写がよいケースなどございますので、ぜひ一度ご相談くさい。